Story(作品が生まれるまで)
「この人の作品を 観てみたい」
1年前、偶然見た松澤有子さんの作品のポートフォリオ。このアーティストの作品を体感してみたいと思っている中、逗子アートフェスティバルを通して偶然にも彼女の作品制作に関わることができました。そんな中、まず驚いたのは松澤さんの作品制作スタイルとその手数の多さ。今作品では、観客の前に広がる大型インスタレーションに約8,000個のオブジェを設置、そこに浮かぶ「舟」には漂着プラスチック約10,000個を結びつけました。
効率的な方法をとろうとする僕に対して、妥協しない松澤さん。アーティストというのは、こうしたギリギリのこだわりの中で、人々に感動を与える作品を作り出していることを痛感しました。さらに、作品展示の後には漂着プラスチックをつないだ舟を分解し、ワークショップ形式で参加者がその素材で作品を作り、持ち帰ってもらうことを計画しています。漂着したプラスチック(ごみ)からアートに、そしてそれぞれお「宝物」へと変化していく松澤さんの作品手法は、モノそのものの存在を考える新しいアプローチになると思っています。
パフォーマンス演出のChii さんもバイタリティ豊か。Seemaさん、terra Katsuhiro Inaokaさん、トビー洲崎さんをはじめ、多くの強力なメンバーが参加してくれることになり、本当にスペシャルなパフォーマンスが実現しました。
この「ぼくたちのうたがきこえますか」「ツキノウミ」には、本当に多く人たちの協力で作られています。長期間の現地制作にもかかわらず会場を提供して下さった菊池地所株式会社様、作品展示のフレーム製作に協力いただいた株式会社キリガヤ様、物品提供など様々な形でサポートしてくださったCAMWACCA様、制作のお手伝いもしていただいた原っぱ大学様、をはじめZAFメンバーの中からは協力な音響・設営チームやボランティアチームが参加してくれました。
そしてなにより、8月の逗子海岸での漂着プラスチック拾いに始まり、逗子のホール前での漂着プラスチックの糸通し、そして駅前ビル屋上の会場での公開制作など約3ヶ月にわたる制作期間中に、逗子市内外の人たち延べ500人の方が参加下さり、ひとつの作品を通して、本当に素晴らしいつながりが生まれました。
※逗子の海の家で、初ミーティング
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